ミシガン州の上院議員選挙の討論会で、イスラエル政策をめぐる民主党内の亀裂が露わになった。親イスラエル派の民主党候補がネタニヤフ(Netanyahu)首相を厳しく批判する一方で、反イスラエル的とみられる候補はアメリカ・イスラエル公開委員会(AIPAC)を激しく非難するという異例の光景が生じている。イスラエルとの関係強化を掲げてきた米国民主党の結束が揺らぎ始めた証拠として、政治専門家から注視されている。
民主党内の対立構造
かつてイスラエル支持は米国民主党の基本的な立場だった。しかし2023年のガザ紛争激化以降、党内から人道的危機への懸念を背景とした批判が高まっていた。ミシガン州はアラブ系住民が多く集住し、中東政策に敏感な地域として知られる。同州の上院選は全米の民主党動向を反映する試金石となっており、今回の討論会でもこうした党内分裂が顕在化した形だ。親イスラエル派候補のネタニヤフ首相への批判は、従来の党方針との矛盾を補正する狙いがあるとみられる。
AIPAC戦略の有効性が問われる局面
AIPACはロビー活動を通じてイスラエル支援を推し進めてきたが、近年その影響力に対する異議が高まっている。反イスラエル候補がAIPACを直接批判するという戦術は、ガザ紛争での民間人被害への怒りが一定の政治勢力に支持されていることを示唆している。米国民主党はイスラエル支持とアラブ系有権者の意向という相反する課題に直面しており、党内調整の困難が増してきた。この対立は2024年大統領選での内部混乱を経たなお、根深く残る問題であることが明らかとなっている。
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