米国の若年層でハマスへの好感度が低下 ムスリム層の支持率は44%に上昇

米国の世論調査機関が実施した最新の調査で、ハマスに対する若年層(18~29歳)の好感度がわずかに低下したことが明らかになった。同時に、米国のムスリム層(イスラム教徒)によるハマスへの支持率は44%に達し、一般米国人との認識の大きなギャップが浮き彫りになっている。

調査によると、ハマスに好意的な若年米国人の割合は全体の12.5%程度であり、前回調査時から若干の減少がみられた。この結果は、2023年10月のハマスによるイスラエル奇襲攻撃直後の高い支持率から考えると、世論の調整が進んでいることを示唆している。しかし依然として、テロ組織として米国やイスラエルに指定されている組織に対して、一定層の支持が存在する状況には変わりない。

ムスリム層での支持率の急速な上昇

米国内のムスリム層におけるハマス支持率の上昇は、若年層全体の動向とは対照的だ。44%という数字は、米国の一般的な世論とは大きく異なっており、宗教的・文化的背景が政治認識に与える影響の大きさを反映している。パレスチナ問題に対する感情的な共鳴や、イスラエル軍によるガザ地区での軍事作戦に対する反発が、この高い支持率につながっているとみられる。

米国内のムスリム人口は約350万人とされ、投票行動や政治献金を通じて米国政治に対する影響力を持つ。特に民主党支持層に占める割合が大きいため、この世論の分裂は今後の選挙政治に影響を及ぼす可能性がある。バイデン政権下でのイスラエル支援政策に対する不満が、数字に反映されている可能性も考えられる。

二極化する米国社会

調査結果は、イスラエル・パレスチナ紛争をめぐる米国社会の深刻な分裂を象徴している。一般的な米国人の圧倒的多数がハマスを支持しないのに対し、特定の宗教・民族共同体では大きな支持がある。この対立軸は、米国内の民族や宗教による政治的分断が拡大していることを示唆しており、今後の中東政策の策定においても社会的な合意形成が一層困難になる可能性がある。国内世論の多元化が進む米国の対外政策は、より複雑な調整を迫られる局面が続くだろう。

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