イスラエルの極右政党オツマ・イェフディット(Otzma Yehudit)の閣僚が、同党がセファルディ系超正統派政党シャス(Shas)の有権者を取り込む可能性があると示唆した。イスラエルの政治環境では、極右とセファルディ系政党の結びつきが強まることは、ネタニヤフ(Netanyahu)政権の連立構図にも影響を及ぼす可能性がある。
右派陣営の競争激化
オツマ・イェフディットは、議会議長を務めるベン・グヴィル(Ben Gvir)を筆頭に、国家主義的な政策で知られる政党だ。同党の閣僚発言は、2026年の選挙を視野に入れた戦略的な動きと解釈される。従来、セファルディ系ユダヤ人の有権者はシャスに投票する傾向が強かったが、オツマ・イェフディットが社会的課題や経済政策を通じてこうした層にアプローチする意向を示したものとみられる。
ネタニヤフ首相率いるリクード党(Likud)との関係性も注視される。連立政権を安定させるため、首相はこれまでシャスとの関係維持に注力してきた。だがオツマ・イェフディットの動きが強まれば、右派内での政党間競争が激化し、政権基盤に緊張が生じる可能性がある。
シャスの政治的立場
シャスは、セファルディ系正統派ユダヤ教への忠誠と、社会保障拡充を掲げる政党として知られている。イスラエルの宗教政党の中でも有権者基盤が安定していると評価されてきたが、今回の発言は同党の支持基盤が揺らぎ始めている可能性を示唆している。
イスラエルの政治は宗教的分裂線で左右されることが多く、超正統派政党の動向は内閣の人事や政策決定に大きな影響をもたらす。シャスの支持率が低下すれば、ネタニヤフ政権の連立パートナーの構成も変わる可能性が高い。イスラエル国内の政治的流動化が加速する局面で、各政党の再編を促す重要な動きとなる可能性がある。
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