イスラエル占領下のヨルダン川西岸で、極右勢力の入植者グループがパレスチナ人の村から家畜を奪取する事件が相次いでいます。人権団体の報告によると、先月中旬から下旬にかけて、二つのパレスチナ村から合わせて約200頭のヤギが盗難被害に遭ったとみられています。

入植者による資産略奪の実態

被害を受けたのはベニアミン地区内の複数の村で、極右思想を持つユダヤ人入植者らが組織的に家畜を盗んだと考えられています。ヤギはパレスチナ農民にとって重要な生計手段であり、この事件は単なる窃盗にとどまりません。入植者の暴力やパレスチナ人資産の奪取は、西岸地域で慢性的に続く問題です。イスラエル警察は報告を受けながらも、入植者による違法行為への捜査・摘発が不十分だとの批判が国内外から上がっています。

占領政策との関わり

西岸地域ではイスラエル政府の支援を受けた入植地拡張が進む中、パレスチナ人への圧力も強まっています。極右入植者グループは「土地の回復」を名目に、時に暴力的な手段でパレスチナ人を追い出そうとする動きが散見されます。国際人権機関はこうした行為を「民族浄化的」な動きと指摘してきました。ネタニヤフ(Netanyahu)政権内でも入植拡大派が力を持っており、こうした暴力に対する当局の対応が甘いとの懸念が深刻化しています。

パレスチナ自治政府は国際機関への訴えを強める一方で、現地での自衛能力に限界があります。国連や欧米諸国も注視していますが、実質的な改善には至っていないのが実情です。西岸地域の緊張は依然として高い水準にあります。

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