占領地西岸でユダヤ人入植者がモスク2棟に放火 「報復」の落書きも

ユダヤ人入植者グループがパレスチナ自治区西岸で2棟のモスクに放火し、「報復」と書かれた落書きを残す事件が発生しました。一連の行為は深夜に集中し、イスラム教施設を狙った組織的な報復とみられます。イスラエル警察は捜査を開始していますが、これまで有力な容疑者の逮捕には至っていないとされています。

相次ぐモスク攻撃の背景

ユダヤ人入植者による宗教施設への攻撃は、ここ数年増加傾向にあります。今回の事件も、近日中に発生したパレスチナ側の事件に対する「報復」という名目で実行された可能性が高いとみられます。西岸ではイスラエル政府による入植地拡大政策が続いており、入植者らはパレスチナ住民との間で日常的に対立を繰り返しています。

こうした背景のもとで、入植者の中には過激化した団体も存在し、自力救済的な暴力行為に訴える動きが広がっています。イスラエル警察の対応が弱いと考える入植者も多く、被害者意識から報復行動を正当化する傾向があります。

国際社会の懸念

国連やアメリカ政府は、イスラエル内での過激派入植者による暴力について懸念を表明してきました。国際法では占領地での民間人に対する攻撃は戦争犯罪に該当する可能性があり、宗教施設の破壊も同様です。イスラエル政府は入植者の暴力行為を「非難している」と公式には述べていますが、実際の取り締まりが十分でないとの批判が強まっています。

この事件がパレスチナ側のさらなる報復を招く可能性も懸念されており、西岸の情勢がさらに悪化する恐れがあります。暴力の連鎖を断ち切るための国際的な圧力が急務となっている。

関連動画